チャートも嘘をつくことがある!?
買いのタイミングを表す移動平均線のゴールデンクロスや、売りのタイミングを表すデッドクロスがチャートに現れると、それに従う投資家が多いせいか、その市場では取引の量が多くなります。
ゴールデンクロスが出ると「買い」に走る人が増えるため、値段が高くなっていきます。
「買い」に走らず保有ポジションにいる人も、利益を確定させるために決済し始める人が増え始え、急騰していたのに下落してしまうこともあります。
こうして「売り」や「買い」のタイミングがチャートにシグナルとして現れると市場に動きがでることが多いのですが、かといってチャートのシグナル通りに「売り」「買い」のタイミングを決めればいいかというと、決してそうではありません。
「買い」や「売り」のシグナルが出ていても、全く市場に動きがなかったり、「買い」と出ていても「売り」に動いたりということもあります。
このようにシグナルの通りに市場が動かないことを「ダマシ」といいますが、これが見抜けるかどうかが、投資で利益を得られるかどうかのポイントとなります。
シグナルを見極めるコツとしては、移動平均線のゴールデンクロスやデッドクロスの短期戦と長期戦の向きを見ることです。
ゴールデンクロスの場合、短期線と長期線がクロスしていて、どちらも下を向いている時は、ゴールデンクロスになっていても「売り」と判断するには危険だといわれています。
また、クロスしている線のどちらか一方が下を向いている時には「ダマシ」となる可能性が高くなります。
一番精度が高いのは短期線と長期線の両方が上向きになっている場合です。
デッドクロスの場合は、すべてその逆になります。
移動平行線のゴールデンクロスとデッドクロスは頻繁にチャートに現れるので、常に注意して読み取る練習をするようにしましょう。